「トヨタの会議は30分」レビュー

読書日記

 

「トヨタの会議は30分」を読んでみて、役立つ内容が多いと思いましたので紹介したいと思います。

タイトルからトヨタは会議を30分に集約して効率化を図っているような印象を受けますが、会議以外にもこれからのアフターコロナ時代に役立ちそうなマインドやテクニックが紹介されています。大きく以下の6章編成になっています。

  1. 時短に役立つ仕事術
  2. 確実に相手を射抜く・仕留めるコミュニケーション術
  3. 本質思考
  4. 後進に伝える力・教育力
  5. 良好な人間関係の構築能力
  6. 人としてのあり方

ポイントだけ紹介しますので気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

時短に役立つ仕事術

  • 30分にこだわることで時間が年間で2ヶ月分増える
  • 会議と会議のあいだに予備時間を置くことで延長にも臨機応変に対応
  • 会議や打ち合わせでは「次、何を話し合うか」まで決める
  • 建設的な議論をしづらい「定例会議」はしない
  • 会議には原則担当者1人だけ出席
  • 部下は上司を当てにせず、上司は部下に仕事を任せる
  • 議事録はホワイトボードでのプリントアウトやスマホの写真で十分
  • どんな議題もホワイトボード1枚にまとめる「問題解決の型」を持つ
  • きちんとした書面にまとめることにこだわらない
  • 会議や打ち合わせでは冒頭の場の雰囲気を5秒で判断、全員が集中していれば即本題に、空気が緩んでいたら軽いおさらいで短時間のうちに集中させる
  • 社外の人と会う時も最初の5秒で人物像を推測するクセをつける
  • 会議や打ち合わせでは脳をフル回転させて話に集中、重要な数字以外基本メモをとらない

確実に相手を射抜く・仕留めるコミュニケーション術

  • 忙しい上司への報告と承認取得はペライチの資料で1分で済ませる
  • 資料は①何の話か②どんな回答や判断が欲しいか③結論④論拠⑤補足の順でつくる
  • 不必要なヨコ文字は使わず専門用語には必ず注釈を入れる
  • プレゼンの全体像を理解させて聞き手をリラックスさせる
  • 細かく同意を得ながら話し、プレゼン後の大きな同意を取りやすくする
  • あがり症の人は聞き手の顔を見ず、顎や後ろの壁などを見てゆっくり低い声で話す
  • 口2耳8の割合で最適なコミュニケーションを
  • 状況や目的に応じてメールと電話を使い分ける、1本の電話で終わる話にメールのラリーをしない
  • 催促しても返事が来ないときは自分と相手の上司もCCに入れて催促する

本質思考

  • 職場の人間関係を良好に保つことも大切だが、お互い忖度せずにストレートな議論をすることはもっと大切
  • 社会に貢献すれば利益はあとからついてくるという考え方
  • 自分が納得できるまで「なぜ」を繰り返す

後進に伝える力・教育力

  • 組織や自身の成長、何よりお客様のために目先の人間関係の悪化を恐れない
  • 食わず嫌いばかりでは新しいスキルが身に付かない、自分の得意分野は少し時間をかけて挑戦してから判断する
  • 部下や若手に挑戦させるときは可能な範囲で時間的な余裕を持たせる
  • 試行錯誤は時間が許す範囲でできるだけ深く行う
  • 無理だとわかったら変にこだわらずに周囲に助けを求める

良好な人間関係の構築能力

  • 本音の議論でピリついた関係はアフターファイブの席で修復できる
  • わだかまりは長期間放置すると悪化するので早めに解消する
  • 同じ食卓を囲むことでより親密な人間関係を築ける効果はいまでも大きい
  • 瞬間的な怒りや憤りにはアンガーマネジメントで対処する
  • 失礼すぎる/理不尽すぎる相手は一切無視する
  • 理不尽な出来事の無い組織は存在しない
  • 人間はそもそも不合理な存在なのではじめから完璧を求めない

人としてのあり方

  • 私たちのほとんどは凡人ということを受け入れて開き直る
  • ビジネスは凡人でも十分勝てる
  • 巡り合えたご縁は経済的な利益につなげようとはしない方がいい
  • 感謝の気持ちで相手に接することこそ、あらゆるコミュニケーション問題の特効薬