メンタルの落ち込みを回復する「レジリエンス」を鍛える4つの方法

ストレス

 

私たちは、何か失敗や挫折をしたときには落ち込みますし、他人からの影響でネガティブな感情を受けることもあります。

生きていく中で、自分の意志でネガティブな感情を避けて通ることなどできません。

 

よって、私たちがやるべきことは、いかにしてネガティブな感情を打ち払い、いかに早く立ち直るかを考え、実践することです。

 

ここでは、このようにメンタルが落ち込んだときに、自力で回復する力「レジリエンス」を鍛えるテクニックを紹介していきます。

 

 

 

心理学的に言うレジリエンスとは?

 

心理学の分野で「レジリエンス」とは、失敗や困難を乗り越えていく力という意味で使われています。

 

レジリエンスが低い人は、一度失敗しただけで、「自分には無理だ」「こんなに辛い思いをするのは嫌だ」とあきらめてしまいます。

チャレンジに失敗はつきもので、うまくいかなかったというストレスはモチベーションを下げますが、絶対に失敗しない方法はありませんし、チャレンジしなければそこで終わってしまいます。

 

レジリエンスが高い人=「失敗からの立ち直りが早い人」と言えます。

 

失敗しても立ち直る自信をつけ、失敗を恐れず前進し、成長し続けていくための能力です。

 

レジリエンスの強さは、先天的な性格による部分が大きいですが、後天的に鍛えることもできます。

打たれ弱い人でも、失敗や挫折したときの感情をコントロールし、立ち直るためのテクニックを習得していくことができます。

 

 

 

筆記開示で感情を客観的に把握し、コントロールする

 

失敗や挫折をした後にネガティブな感情を持つのは当然のことで、重要なのはその感情を放置せず、「見える化」することです。

 

例えば

仕事でミスをしたときの絶望感

恋人を怒らせてしまったときの落ち込み

ダイエットをサボってしまったときの自己嫌悪感

 

その時あなたが抱いた感情を、そのまま言葉にして書き出してください。

 

この筆記開示を行うことで、漠然とした落ち込みや曖昧なネガティブ感情が、具体化・客観化されます。

 

自分のこのネガティブな感情は、何に対してなのか?

どんな感情に捉われているのか?

 

感情の正体をはっきりさせ、客観視できるようになるだけでも、精神の安定を取り戻すことができます。

自分の感情を正しく知ることが、感情をコントロールするための第一歩となります。

 

人は他人のことに対してはアドバイスできる一方、自分のこととなると解決するのが一気に下手になってしまうものです。

感情を書き出して自分と切り離したことで、切り離した感情に対する対策を考えることができるようになります。

 

 

 

深呼吸でメンタルの安定を取り戻す

 

人は、緊張したり落ち込んだりすると、呼吸が浅くなり、血液の循環が低下し、脳への酸素の供給が悪くなります。

結果として、注意力や集中力、判断力などが低下し、ミスが増えるという悪循環が起こります。

 

脳に血液を送り、この悪循環を断ち切る最もシンプルな方法が、深呼吸です。

 

人から「深呼吸して」と言われたことがある人も多いと思いますが、これには上記のようなメカニズムがあります。

ただ何となくやってきた人も、この仕組みを認識してやれば、より効果は上がります。

「認識の力」は自信につながり、ポジティブなサイクルを生み出します。

 

メンタルを鍛えるために日常的に実践するのであれば、「数息観」と呼ばれる一番シンプルな瞑想の方法があります。

自分の呼吸に意識を集中するものです。

ゆっくりと呼吸し、頭のなかで呼吸を1~10まで数えていきます。

4秒ほど鼻で息を吸って、6秒ほどかけて口から吐いていくのがおススメです。

10まで数えたら、また1に戻ります。途中で意識が他のものにそれたら、また1から数え直します。

背筋を伸ばし、目を閉じるか、前方1.5メートル先あたりをぼんやりと見ます。

 

慣れてきたら、他の瞑想の方法を試していけば良いでしょう。

瞑想に関しては、短時間でも習慣化して続けていくことが大切です。

最初は朝と夜3分ぐらいから始め、慣れてきたら5分、10分と増えしていくようにしましょう。

 

 

 

他には、呼吸のトレーニングとして、アメリカの国防総省が採用している「タクティカル・ブリージング」という方法があり、脈拍の安定、血圧の低下、脳神経の鎮静などに効果が認められています。

  1. 鼻で4秒息を吸う
  2. 4秒息を止める
  3. 4秒かけて口から息を吐く
  4. 4秒息を止める
  5. これを繰り返す

 

 

 

運動で脳を強化し、ポジティブサイクルを生み出す

 

ポジティブ心理学者のタルベンシャハー教授は、「運動をしないのは憂鬱になる薬を飲んでいるようなもの」と言っています。

 

一般的に、運動はストレス発散になると言いますが、運動する習慣は脳そのものを強化し、身体を疲れにくくし、行動力を高める効果があることが科学的にも分かっています。

 

運動によって脳の血流が改善され、ドーパミンや、気分を高めるノルアドレナリン、抗うつ効果のあるセロトニンといったホルモンが分泌されることで、認知能力や行動力が向上し、落ち込んだ気分を改善することができるのです。

 

最新の脳科学の研究では、定期的な運動をすることで、ポジティブかネガティブかを決めている遺伝子に変化が起こることも分かってきています。

 

つまりそれだけ、運動はメンタルと強く関係している、ということです。

 

あなたがもし日常的に運動をしていない場合は、1日20分程度の運動を生活の中に取り入れるだけで、打たれ弱いメンタルは大きく改善します。

具体的には、ウォーキングやジョギングといった、呼吸をしながら行う、有酸素運動が効果的です。

 

落ち込んだ時や、やる気が出ない時には、とりあえず「黙って20分くらい体を動かす」ことをするだけでも、ポジティブになる効果が期待できます。

 

体を動かす→不安が軽減される→立ち直ってチャレンジする

というポジティブなサイクルを生み出すことができます。

 

運動した後は仕事のパフォーマンスが上がる傾向が高いという研究結果も出ているため、忙しい人ほど、毎朝運動する習慣をつけた方が、目標の達成度や人生の満足度も上がっていくことが期待できるといえます。

 

さらに、運動日記をつけていけば、自分がどれだけ頑張っているか可視化できるので、自己肯定感のアップにつながります。

 

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メモワール(回顧)で自己肯定感を高める

 

失敗や挫折から立ち直すのに最も重要なのが、自己肯定感です。

人は、自分を肯定できる出来事を重ねることで、成長していきます。

 

ここで紹介するのは、ジュリア・キャメロンさんがいくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。の中で紹介しているメモワール(過去を振り返る)という方法です。

 

自分が過去にどれだけ頑張ってきたかを振り返ることで、自己肯定感を上げ、立ち直る力に変えます。

 

本の中では12週かけて行う設定になっていますが、今回はレジリエンスを高める目的での応用なので、数時間かけて行っていきましょう。

 

幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、20代前半、20代後半、30代……

というように、過去にさかのぼり、断片的な記憶でいいので、自分がこれまで歩んできた人生を振り返り、紙に書き出してみましょう。

落ち込むたびに幼少期から今までを振り返る必要はなく、部分的で構いません。

 

その時どこに住んでいたか

印象的だった景色

誰と一緒にいたか

友達の名前、何をして遊んでいたか

など

 

過去をじっくりと振り返ってみると、

自分がどれだけ頑張ってきたか

自分がどれだけ愛されてきたか

といったことに気づきます。

 

私たちの記憶は、ポリアンナ効果が働くことで、悪い記憶は薄れ、良い記憶ばかりが残っていきます。

この過去を美化してしまう人間の性質は、メモワール(回顧)で自己肯定感を取り戻すときにはポジティブに利用することができます。

 

他にも、現在進行形で小さな目標を設定して、それを達成していくことで、達成感を感じ、自己肯定感を上げていくことができます。

 

 

参考:運は操れる自分を操り、不安をなくす 究極のマインドフルネスいくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。