個人事業主になって住宅ローンが組めるのか色々やってみた件

実体験談

 

個人事業主になって半年ほど経つのですが、新築もしくはマンション購入を検討しており、住宅ローンについて色々調べたり申し込んでみたりしました。

マンション購入の流れとしては

①問い合わせ・内覧→②申し込み→③住宅ローン事前審査→④マンションの契約→⑤住宅ローン本審査→⑥自己資金の入金→⑦住宅ローンの契約→⑧入居

ざっくりこんな流れのようで、住宅ローンも不動産に窓口になって進めることができます。②の事前審査を先に進めておけば、申し込みがスムーズにいくそうです。

個人事業主は住宅ローンを借りるのが難しいと言われていますが、実際に感じたことをお伝えします。

 

個人事業主に優しい住宅ローン「フラット35」

まず個人事業主やフリーランスでも審査が通りやすいと言われているのが「フラット35」というものです。ネット検索しても一番に出てきますし、不動産の担当からも紹介されました。

「フラット35」とは、分かりやすく言うと、住宅ローンの商品(種類)の1つと言えるでしょうか。フラット35を専門に扱っているところもあれば、各銀行や楽天銀行住宅ローンのようなネット銀も、自社の住宅ローン商品と並べてフラット35を扱っています。何社みても、どこにでもあります。お国が推薦する1つの商品と思えばちょうど良さそうです。

フラット35では直近1年の所得で判断するそうで、3年見る他社よりも使いやすいと言えそうです。

ただし、借り入れがしやすいというメリットがある代わりに、全期間固定金利で、金利が高めというデメリットがあります。

例えば次のシミュレーションのように、3000万円の借入で35年返済にすると、利息分は最終的に750万円になり、総返済額は3700万円になります。毎月の返済も約9万円なので決して楽ではありません。このレベルでしかローンが組めないのであれば、私なら購入検討はやめて自由な賃貸暮らしを選びます。

 

住宅ローンの固定金利と変動金利

住宅ローンと一言で言っても、色々な商品があります。フラット35だけでも数種類あります。で、結局どれを選べばいいのか、というのが最初に直面する問題です。まず出てくる2択が、変動金利か固定金利かという問題です。

これは変動金利1択でいいと思います。(審査に通るのであればですが)

固定金利は名前の通り、返済までの期間ずっと同じ金利が適用されます。1.5%ぐらいの高い金利で固定されたら最悪です。

変動金利は今後ずっと上下する可能性があるというものです。金利上昇のリスクは確かにありますが、現在値が0.5%なのにわざわざ高い固定金利を選ぶメリットは少ないです。どう考えても固定金利を選んだ方がいいです。気になる人は過去の金利変動を検索して検討してみてください。

ちなみに楽天銀行の住宅ローン相談でも、変動金利を選ぶ人が圧倒的に多いと言っていました。

住宅ローン控除で最大で10年間400万円の控除も受けれますが、元々経費計上が多い個人事業主からしたらあまり考慮にならない場合が多いかもしれません。

 

個人事業主が住宅ローンを使う際に注意すべき点

住宅ローンに関して言えば、個人事業主は純サラリーマンと比べると圧倒的に不利かもしれません。実際に問い合わせや審査をやってみて、個人事業主が特に注意すべきだと感じた点を紹介します。

開業後に最低1回は確定申告をしていないと審査できない

まず私のように、開業して半年程度であれば、かなりの確率で審査に通りません。というか審査すらできないようです。ローン審査の提出書類の1つに、確定申告書があります。銀行・業者によっては2-3年分の申告書、緩いところでも最低でも開業後の直近1回分の提出が求められます。

例えば、2021年4月に開業したのであれば、2022年の2-3月で確定申告をしたのち、4-5月頃になってようやく住宅ローンの審査申し込みができるようになる、といった感じです。この場合、正社員時代に副業を始めてから行った開業・確定申告は考慮されず、あくまでも事業主になってからの確定申告が必要です。

この基準は一般的のようですが、金融機関によっては開業間もない個人事業主でも貸してくれる可能性はあるようです。

所得額が小さいと審査に通りにくい

所得額が低くなると審査には不利になります。個人やフリーランスでは、家賃や電気代などの一部を経費に計上して住民税・所得税を抑えるのが一般的だと思いますが、代わりに所得が小さくなるので住宅ローンの審査に対しては不利になります。

所得からみて毎月の返済が実現困難と判断されれば、審査に通りません。返済シミュレーションで月々の返済額も試算できますので、調べてみてください。

住宅ローンを使うなら、最低でも直近1年(できれば3年)の間は、経費を減らしてできるだけ所得額を高くした方がいいです。その分所得税と住民税も増えることになりますが、他に方法がなければ仕方ありません。

自己資金(頭金)が多ければ審査に通りやすい

自己資金が大きければローン審査も通りやすいようです。例えば3000万円の物件購入に対して、自己資金が2000万円あって、ローンが1000万円だけなら審査に通りやすいようです。

仮に1000万円を35年返済にすれば、金利1.33%でも毎月の返済は3万円弱になります。元々大きい自己資金を用意したうえに、月の返済が3万円弱なら、問題なく完済できると判断されるのでしょうか。

 

どうしても住宅ローンが必要ならどうするか?

上記の「開業後間もない」や「経費計上しすぎて所得額が低い」といった問題があっても、それでも住宅ローンが必要な場合はどうすればいいのでしょうか。

私から提案できるのは次の3つです。

住宅ローン専門の業者に相談する

まず1つは、銀行などの金融機関ではなく、住宅ローンを専門で扱う仲介業者のような会社に相談することです。

JMPパートナーズは、非常に熱心に相談に乗ってくれます。当然彼らの取り分があるから頑張っているわけですが、その道のプロなので自分で片っ端から銀行に問い合わせるよりも効率が良いはずです。

付き合いの長い金融機関に相談する

昔から使っている金融機関などに相談すれば、初めましてのところに相談するより確率は高くなるかもしれません。と言っても、事業で長年付き合いがあればいいですが、開業したてだったり、そもそも私のようにネット銀行ばかり利用して付き合いも何もない感じだと、この選択肢は無いに等しいかもしれません。

身内ローンを組む

身内からお金を借りるパターンです。私もこのパターンになりました。身内から借りる場合も、契約書や借用書を作成して保管、定期的に返済してその記録を保管する必要があります。これがなければ税務署の調査が入ったときに、贈与税の脱税(実はもらっていたのに借りたと偽った)とみなされ、罰金が発生するので色々注意が必要です。

また、自分の両親や祖父母からであれば、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与」として、中古マンションなら500万円~1000万円、新築マンションなら1000万円~1500万円まで非課税で贈与を受けることもできます。(贈与年の翌年までに申告が必要です)

上記の住宅取得資金枠以上の金額を受け取る場合は贈与となり、贈与税が発生します。申告漏れは脱税とみなされ、追徴もあるので注意が必要です。

 

まとめ

フリーランス・個人事業主はやはり住宅ローンに通りにくいと言えるかもしれません。

サラリーマンは年収でみる一方、個人事業主は所得でみるので、住民税と所得税対策のために経費をしっかり計上している人ほど不利になります。

もちろん個人でも十分な所得があれば全く問題ありませんし、大きめの頭金を用意できれば少ないローンで済むので審査も通りやすくなります。