ぼんやりとした不安を解消するたった1つの方法

幸福の科学

 

私たちの日常には、何かと不安がつきまといます。

不安には、はっきりとした不安、ぼんやりとした不安の2種類があります。

 

はっきりとした不安は、原因が明確であるため、対処のしようがあります。

一方で、ぼんやりとした不安は、何が原因なのかわからず、私たちの心身を消耗します。

 

ここでは、ぼんやりとした不安の正体と、それを解消するための方法を紹介します。

 

ぼんやりとした不安の正体とは?

 

私たちが日々感じる「ぼんやりとした不安」には、「未来という概念」が関係しています。

人類の歴史は600万年もの間、狩猟採集生活をしてきました。

狩猟採集時代の人たちは、狩りに行き、食事をし、遊び、寝るという生活パターンを繰り返すだけで、行動パターンにほとんど変化はありません。

彼らには、未来という概念は存在せず、すべてが現在と考えられていました。

これは、現代でも狩猟採集生活を続ける部族を調査した結果から、はっきりと分かっていることです。

 

私たち人間の脳は、この長く続いた狩猟採集時代に最適化してきたため、「未来という概念」を上手く処理するシステムを持ち合わせていないのです。

未来という概念が生まれたのは、農耕が始まりです。

種を植え収穫を待つことで、未来という概念が生まれました。

農耕が始まったのは、人類史でみるとまだ最近のことで、スマホなどの近代テクノロジーに至っては、つい先ほど始まったぐらいの話です。

 

つまり、私たちは日常的に直面する「未来という概念」に対して、遺伝子レベルで上手く対応することができないため、「ぼんやりとした不安」に悩まされているのです。

 

 

ぼんやりとした不安を放置しておくとどうなるか?

 

ぼんやりとした不安の原因が分かったところで、遺伝子レベルで対処できないのであれば、どうしようもないと言いたくなるところです。

では、このぼんやりとした不安を放っておくとどうなるのでしょうか?

 

ぼんやりとした不安は、私たちの脳のパフォーマンスと幸福度に大きな影響を及ぼします。

代表例として、以下のようなリスクがあります。

 

  • 記憶力が低下する
  • 理性的な判断力が低下する
  • 死期が早まる
  • ストレスに過敏になる

 

過去の研究から、日常の不安レベルが高い人は、脳の海馬が小さくなること、心疾患や脳卒中のリスクが29%も高かったことや、過度な飲酒や運動不足になりやすい傾向がみられることが分かっています。

 

不安を感じると判断力が鈍るというのは、分かりやすい例ではないでしょうか。

 

 

 

不安という感情の本来の役割

 

不安と聞けばネガティブに感じますが、もともとは「アラーム」としての機能をもっています。

狩猟採集時代は、目の前の草が動けば、動物が潜んでいるのではないか?

この果実は食べれるのか?

など、正体不明の対象に対して、生存の危機を察知して事前に対策をとれるようにアラームを鳴らします。

 

不安は人類にとって最も重要な機能の一つと言えますが、不安の質が変わった現代ではうまく機能していないのです。

 

いつか体を壊すのではないか…

経済的にやっていけるのか…

いつか事故や災害で大切な人を失ってしまうのではないか…

何のために生きているのか…

 

先行き不透明な未来に対する不安から、常に頭の中でアラームが誤作動を起こし、非常ベルが鳴りっぱなしになっている状態のようなものです。

ぼんやりとした不安は、言うならば、人体のプログラムエラーが生み出した副作用と言えます。

 

 

ぼんやりとした不安を解消する方法

 

不安の本来の役割、ぼんやりとした不安の正体が分かったところで、どうすれば解消できるかを考えていきます。

狩猟採集時代のように、常に今だけをみて生きていければ良いのかもしれませんが、私たち現代人は未来という概念を捨てることはできません。

 

しかし、ぼんやりとした不安が脳に炎症を起こし増幅していくという、負のスパイラルを断ち切らなければ、私たち現代人のパフォーマンスと幸福度は低下し続けるばかりです。

 

そこで、私たちにできることは、「未来を今に近づける」ということだけです。

これは時間的な距離ではなく、心理的な距離を近づけるという意味です。

 

スタンフォード大学の実験からは、未来との心理的距離が近い人ほど不安に強く、セルフコントロール能力も高いという結果が出ています。

未来の自分の身になって考えることができ、現在の決定が未来におよぼす影響を実感できる人ほど、不安に負けない強いメンタルを持っているというわけです。

 

 

 

人生の価値観が未来との心理的距離を近づける

 

現代では価値観が多様化していて、私たちの未来は全く想像できないほど複雑化しています。

 

一方で、狩猟採集時代の人々の価値観は、非常にシンプルでした。

彼らの生きる目的は、生きる・産む・育てるの3つだけです。

現代人のように人生に悩むことはなく、複雑なストレスは存在しませんでした。

 

私たち現代人も、生きる・産む・育てるだけを目的に生きれば、その時点で未来の姿はほぼ100%確定し、日々の行動に大きく悩む必要はなくなります。

ところが、価値観の多様化とともに、未来の可能性が複雑に分岐し、決して1つの選択肢におさまることがありません。

あいまいな将来は、私たちと未来との心理的距離を遠いものにし、不安を生み出します。

 

上記から分かるように、価値観を絞り込んで、分岐した将来像を1本の道にまとめることができれば、未来との心理的距離を近づけることができます。

 

 

 

人生の価値観を確かめる「ACTバリュートレーニング」

 

人生の価値観を見つめ直す方法として、ACTバリュートレーニングという心理療法があります。

ACT = Acceptance & Commitment Therapy

ACTは、数百の研究で不安障害への効果、人生の満足度の向上が確認されています。

 

本当の価値観とは、あなたが人生でどのように行動したいかを問い続けるプロセスであり、目標とは異なります。

 

「もし、すでに使いきれないほどのお金を手に入れ、理想の仕事につき、毎日が幸福感に満ち溢れていて、だれからも尊敬されていたとしたら、私はどのように行動するだろうか?自分や他社とのかかわり方はどう変わるだろうか?」

 

このように問いかけてみて、すべてが満ち足りた状態でもなお行動せずにはいられない物事があれば、それこそがあなたの心の底に眠る本当の価値観だと言えます。

 

人生の価値観を見つめなおす、ACTバリュートレーニングを実践してみる

 

 

人生の満足度を高めるパーソナルプロジェクト分析(PPA)

 

人は平均で15種類ほどのタスクに取り組んでいると言われています。

パーソナルプロジェクト分析(PPA)は、日常的に取り組んでいるタスクを採点し、自分にとって重要なものを絞り込み、そのタスクの目的を深堀していくものです。

プロジェクト上位展開の例

 

人生の満足度を高めるためのパーソナルプロジェクト分析(PPA)

 

 

まとめ

 

ぼんやりとした不安の正体、原因、対策について解説してきました。

私たち現代人が日々感じる不安の正体は、人間の遺伝子レベルで起きている未来への不安です。

未来への不安を解消するためには、未来との心理的距離を近づけることが有効です。

未来との心理的距離を近づけるためには、人生の価値観を明確にすることが必要です。

価値観を明確にして迷いがなくなれば、ぼんやりとした不安から解放され、より満足度の高い人生をおくることができるでしょう。

 

 

参考:最高の体調 ~進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法~