参考:超習慣術
習慣的な行動は人生の50%を占めています。
良い習慣を身につけることができれば、目標をかなえて、思い通りの人生を生きることができる可能性が高まります。
ここでは、良い習慣を身につけるための簡単なテクニックをまとめていきます。
習慣化の王道テクニック【If thenプランニング】
If thenプランニングは、まずこれだけでもおさえておきたい習慣化のテクニックです。
人間の脳の特性を利用した、だれでも簡単に実践できるテクニックのため、まずはIf thenプランニングから始めましょう。
このテクニックについては別記事で詳しく解説してあります。
習慣化したい行動を実践しすい環境をつくる【ラクをする、ムダを減らす】

新しい習慣を身につけるときは、とにかくその行動を実践しやすい環境にしていくことが重要という考えです。
心理学の世界では「20秒ルール」と言われ、習慣化したい行動を実践するのに、工夫して20秒時短しようという考えかたです。ハーバード大学心理学講師のショーン・エイカー氏の「幸福優位7つの法則」の1つにも挙げられている方法です。
手間や面倒な準備を極力省くようにして、すぐに取り掛かれる環境をつくること、例えばヨガを習慣化したいなら、ヨガマットは畳まずに、すぐできるように広げておく。朝のジョギングを習慣化したいなら、ジョギングに行く服装で寝て、靴も出しておき、すぐに出発できるようにしておく。
悪習慣の例で言うなら、朝起きてすぐにスマホゲームをしたいから、枕元にスマホを置いて充電しておく、というのも考え方としては同じことです。すぐに取り掛かれるかどうかが、新しい習慣を身につけるための重要なポイントになります。
準備に時間がかかって面倒くさいと感じると、モチベーションも下がってしまいます。いかにラクにするか、これを考えて実践していくことです。仕事でも如何に無駄を減らして効率化していくかが重要なのと同じことです。
習慣化しやすい頻度は週4回以上おこなうこと【挫折をふせぐ】

マジックナンバー4と言われるテクニックです。
新しい習慣を身につけたいとき、週4回以上行えば習慣化に成功しやすいことが科学的に分かっています。
例えば筋トレを週4回すると考えると、最初からハードルが高いと感じるかもしれませんが、週1回や2回と回数を減らせば、挫折する確率が高くなることが研究結果から分かっています。(ビクトリア大学のジム通いに関する研究)
習慣づくりと相関性があるのは、頻度なのです。
頻度を減らすのではなく、1回あたりの量や時間を減らせば良いのです。
例えば今日はスクワット、明日は腕立て伏せ、といった感じで小分けにして、週4回行うことが重要です。

新しい習慣が身につくかどうかは、6週間が継続できるかが一つの分岐点になることが研究から分かっています。
特に週2回や3回の頻度で行ってきた人は、この6週目あたりで挫折する人が多かったのです。逆に、週4回の頻度で行ってきた人は、6週目を超えても挫折しにくい結果が出ています。
簡単な行動であれば1カ月ほどで習慣化できる一方、体力や気力や手間を必要とする行動は、習慣化するまでに2か月も3カ月もかかることも分かっています。
逆に言うと、筋トレのようにハードに感じる行動でも、2-3カ月頑張ればその後は慣れてきて負担を感じにくくなっていくことが分かっています。
まずは2-3カ月続けようというモチベーションで続けていけば成功率は高まると言えます。このときに1日2日サボったからと言って、自分を責めないことが大切です。仮に1日サボったところで、それまでに積み上げてきたものが無くなるわけではありません。途中でやめてしまったら、それまで積み上げてきたものを捨ててしまうことになるので、非常にもったいないです。
習慣を身につけるのに最適な時間【朝起きてすぐの時間を使う】

習慣化したい行動をいつやるかも重要なポイントで、これは朝起きてすぐの時間が良いことが分かっています。
研究結果でも、ストレッチを朝と夜に行うグループ実験をした結果、朝のグループの方が1.5倍近くも早く習慣化できたことが分かっています。この時のポイントは、早朝であることではなく、朝起きてすぐの時間ということです。
起床する前後にコルチゾールの分泌量が上がることが分かっていて、このとき脳が覚醒に向かい、目の前のことに適応する力が高まっているため、起床してすぐ行動することで習慣化しやすくなるというわけです。
また、人は一日を通して色々な決定をします。どの服を着るか、どの仕事から片づけるか、ご飯は何を食べるか…
こうなると脳は「決定疲れ」を起こし、夜になるころには疲れがたまっていくのです。よって、習慣化したい行動があれば、起床して早めに行う方が良いのです。
私も、寝起きすぐに筋トレをするのはきついですが、少なくとも決定疲れが起きていない午前中に行うようにしています。
習慣化するためのステップを細分化する【スモールステップとビッグエリア】

新しい習慣を身につけるには、ステップを細分化することが効果的と考えられます。最終的な目標を達成するための、小さな目標を設定していくという考えです。
ダイエットを例に考えると、体重100㎏オーバーの人が、一気に食事制限をして数カ月で体重を半分の50㎏まで減らした、といった例をテレビ番組でよく目にしますが、このような方法は挫折率も高いと言えます。
強靭な意思で誘惑に打ち勝ち続けることができれば問題ないのですが、そもそも人間が誘惑に勝てる確率は50%だと言われています。
上記のような方法では、1度誘惑に負けただけで自己嫌悪に陥って挫折するパターンの方が多いと言えるでしょう。重要なのは、どう行動していくかを考えて、具体的なステップに分けて実行していくことです。
このスモールステップの考えを取り入れることで、目標の達成率が20%アップした研究結果も出ています。
自分は前進しているというモチベーション維持が大事
新しい習慣を身につけるのに必要なのは、モチベーションを維持することです。気合や根性ではありません。
つまり、自分はちゃんと前進できていると感じることがポイントです。
習慣と聞くと、同じことを繰り返すだけのように思いがちですが、ステップを踏んで徐々に前進していくことが習慣化の成功率を高めます。科学的に効果的な方法は、少しずつ負荷を増やしながら、前進している感覚を持つことで、達成感を得られ、モチベーションをキープしていくことです。
ダイエットを例に考えると、まずは自分の生活を見直してみて、1回の間食の量を減らすことから始め、間食をなくす、食事の量を減らす、肉の量を減らして野菜を増やす、など、徐々に前進していくことです。
分かりやすいステップを設定する
大きな目標に対し、小さいステップを設定する
このとき、ステップの数はキリの良い100個や50個、10個などにすれば、今自分がどこにいるのか、到達率が分かりやすくなります。
毎日記録をとり、日々見直すことで、自分がどれだけ変わっていっているかを感じることができるでしょう。そうすることでモチベーションを高めていけば、必ず習慣化の成功率が高まり、目標の達成率が高まります。
ダイエットを例に考えると、仮に魔が差して1回バカ食いしてしまっても、ここまでにどれだけ自分が積み重ねてきたかを見返せば、また頑張れるはずです。以前とは変わってきている自分を客観的に見て、継続していけば良いのです。誘惑に打ち勝った回数や、誘惑に負けたけどそこから持ち直した回数なども、記録しておけば役に立つでしょう。
目標達成に向けて、自分がどの位置にいるのか確認する
目標達成へのステップを細分化していくと、日々行動していくうちに最終的な目標を見失ってしまう可能性があります。
その対策になるのがビッグエリアです。
例えば、週に1回、そもそも自分は何を目標にこのステップを頑張っているのか、と状況を見直すことです。自分で設定した小さな目標に向かっているとき、その先には本当の大きな目標があります。これを日々行動する中で見失わないことは大きな意味を持ちます。
筋トレの習慣を身につける場合なら、その先には「健康になりたい」「異性にモテたい」など、本当の目標があるはずです。
定期的に見つめ直すことで、自分の行動の必要性を再認識できます。また、大きな目標に対して自分がいまどの位置にいるのかを把握すれば、モチベーションの維持になります。
参考:超習慣術